


アウキャビジュ
アウキャビジュとはアオリイカ専用のエギのこと
アウキャ=アオリイカ ビジュ=餌
直訳するとアオリイカの餌
ここは沖縄本島から280㎞、宮古島の北側の離島 池間島。人口わずか500人。南の離島がゆえに人口激減とともに伝統漁法が消えようとしてましたが、その島の伝統を伝えたいと意思を次ぐ方が出てこられて復活させようとした訳です。
何気なくエギングと言ってましたがエギは漢字で書くと餌木。読んでそのまま餌の木。八重山諸島の地元漁師さんが海に浮かんでいた木片にイカがまとわりつくのを見て考えついたのが餌木のルーツと言われています。なので形もエビの形じゃなくてもいいらしく、地元では魚の形の餌木も使用する。エビの形は見栄えと引きやすさなんですね。現在の餌木はそれがルーツのようです。
釣り方は一般的なシャローからの釣り方と異なる部分も多く木製なので沈下速度が遅い為、基本的には引きの巻きに時折小さなアクションを入れるだけで大きなしゃくりは不要なのは、八重山の海の特徴の海底が岩やサンゴで根がかり防止の意味合いも大きそうです。

唯一無二
カンナ部分も含め完全手作業の為、ボディ形状やサイズ・カンナの取り付け方、色などは同じ物はひとつと無い

遅い沈下速度
木を素材にしているので浮力がある為、市販の餌木より沈下速度が遅い

水平に下降
沈下はヘッドが先行して沈みがちが多い中、必ず水平に沈む様に下部の鉛をカットなどして調整する

色は関係ない
イカは色の識別ができないため色は全く関係ない 引くときに目立ちやすい赤やピンク、オレンジなどが中心にするとよい

下カンナ側無し
イカは上から覆いかぶさる様にアタックしてくるのでカンナは上側のみ 根掛り対策として下側を取り付けない

左右に振る重心
ステンレスの棒から作ったカンナ部分は、左右に首を振るようにオフセットに取り付けてある

引きに適した形
よくある胸ヒレや足にあたる部分がなく、代わりに側面は船底のようなエッジの効いたラインがある

ライン直結
ラインはフックを使用せず口に見える貫通した穴を通し、溝に合わせて先端で接続 (下はフック付きバージョン)


この餌木を使って釣果が上がる事が一番ですが、シンプルながら美しい形はどこか昭和の流線型スポーツカーを思わせる所もあり、自己製作も加わって部屋のインテリアとして飾って置きたくなる一品になること間違いありません。
余談になりますが初めての試釣の時、ラインが切れてしまい海の藻屑となるところをあまりの悔しさに、潜って取りに行った餌木が現在私の部屋のインテリアになっています。





池間島は風が強くても反対方向に風裏がありますので、ポイント探しはそれ程苦にはなりません。ただし珊瑚が隆起してできた島なので磯は非常に危険です。移動の際には厚底靴と手袋を持参しましょう。また夏時期は暑すぎるので秋から春の時期がお薦めです。
参考タックル :
8.3feet MLロッド line pe0.6 reader 8lb
